事業承継(その3)

こんにちは。
吉村です。


『事業承継』がなぜうまくいかないのか? 


第3回目です。


事業承継がうまくいっていない理由〈その3〉】
株式が分散してしまう!


会社の経営をスムーズにするために、特に中小企業においては、会社の支配権を100%握るということが挙げられます。


会社の支配権を100%握る?
そんなの、オーナー企業では、従業員がかわいそうではないか?
(私もオーナー企業に勤務経験があり、そのように思った瞬間もあります。)

と、おっしゃる方もあるかもしれません。


確かに、一昔前は「オーナー企業は悪である」というような論調もありました。


しかし、現在では、ビジネスで収益を上げているオーナー企業が多数存在し、世界的に研究対象としてのオーナー企業が注目を集めているという事実があるくらいです。


特に、中小企業では、経営者の資質に依存している度合いが高く、オーナーの想いや夢を
いかに実現するかということが、企業の生命線
になっています。

したがって、中小企業では、会社の支配権を100%握ることが経営者にとって重要なことになるのです。
そのためには、企業の経営者(実質上のトップ)が株式を集中する必要があります。


一方で、経営権が分散するとどのような弊害があるのか?


1.株価が高く評価されるため、その高い株価で株式買取請求を起こされる可能性がある。
2.株主代表訴訟の可能性がある。
3.経営者としての想いや夢を実現しにくい。

このような弊害を挙げることが出来ます。
したがって、株式がなるべく分散しないことが会社経営にとって望ましいことになるわけです。


しかしながら、
自社株が分散するような誘因がいくつか存在するのも事実です。


自社株が分散する場面は、以下のようなものがあります。

1.名義株
2.従業員の動機づけ
3.相続


1.名義株

昔は、商法上、株式会社を設立するに際して、7人の発起人が最低でも必要とされていました。


そのため、1人が資本金をねん出しながら、名義としては他人の名義を使用するというようなことが
結構行われていたのです。


このような株式を名義株といいます。
そして、名義株は一度でも配当として、配当金を手渡すと、実質的な株主として権利が確定してしまいます。


したがって、面倒なことになる前に、書類を交わしてあるべき姿に名義変更するなど、対処をする必要があります。


2.従業員の動機づけ

「皆で頑張って、利益を皆で配分しようではないか!」という民主的な経営を目指して、役員や従業員に
動機づけ目的で、株式を持たせた結果、分散してしまうということがあります。


たしかに、一つの経営のあり方かもしれませんが、上記のようなリスクがあることを認識する必要があります。


3.相続

株主に相続が起きた場合、
何の考えもなく流れにまかせていたら、
子供の数だけ株式は分散し、
さらに次の代になれば、孫の数だけ株式は分散していきます。


したがって、株式の集中を意識的に実施しないと、株式の分散という結果を招いてしまいます。


また、株式を評価すると高額になることが相続時に弊害になる
と以前申し上げましたが、
その対策として、
子供だけでなく、孫まで広く生前贈与をすることで、
相続税対策を実施することがあります。


このようなことで、株式の分散を招くことがあります。


したがって、株式の分散を招かないように、最大限の配慮をしながら、
相続税対策をする必要があるということになります。


株式が分散しない方がいいのはわかっているけど、うちはもうすでに分散してしまっているよ!

という方は、どうすればいいのでしょうか?


むむむ、それは困りましたね(T_T)


いくつか方法はあると思います。

自社で買いとったり、集中したい経営者が買いとったり、もしくは生前贈与を活用したり。
それぞれにメリットデメリットがあります。
この辺も難しい問題があると思いますが、文面が限られていますので、またの機会にしたいと思います。


早く教えてほしい!という方は、当事務所にお問い合わせください。

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